2016年12月11日日曜日

(5)新カルヴィン主義動向、5

また「新カルヴィン主義」に関連する動きが出てきましたので記事にします。

(※既にシリーズとして1~4を書いています。リンクはこちらの記事を参照してください。)

新しい動きとは南部バプテスト連盟にあって、新カルヴィニズム台頭の動きに歯止めをかけようとしている、あるいは「伝統的バプテストの立場」を保守しようとする動きのことです。

この動きに気がついたのは、ジーザス・クリード(ブログ)のこの記事です。

記事中のリンクが示されていた、リック・パトリック牧師のサウスウェスタン・(南部)バプテスト神学校チャペルでの説教を興味を持って聴きました。

ちょっと我ながら意外な感じがしたのですが、「雄弁」さを感じさせる40分でした。
終始一貫、新カルヴィニズムに対して「伝統的バプテスト(神学)の立場」を弁護しています。

早速調べてみると、このリック・パトリック牧師は新興勢力(新カルヴィズム)に対して伝統的立場を守るべく「コネクト316」 を立ち上げた発起人の一人で事務局長のような立場で指導者となっている方でした。

幾つかメモしておきたいポイントがあるのですが、この「対抗的動き」が

(1)(元々「告白神学(コンフェッショナル)的でない・・・筆者の印象)バプテストが「教理的部分」にこだわることによって「神学内容」を意識化する方向に行くのだろうか、と云うのが先ずあります。(アルミニアン・ウェスレアニズムはそのような対抗的動きの一つでしたが・・・。)

 コネクト316のサイトにある「宣言序文」の中に以下のような部分があります。
exclusively Calvinistic understanding of salvation, characterized by an aggressive insistence on the "Doctrines of Grace" ("TULIP"), and to the goal of making Calvinism the central Southern Baptist position on God's plan of salvation
伝統的立場を表すのが「神の救いの計画」であり、それがカルヴィン主義の救済論(チューリップで代表される)によって塗り替えられることに対する神学的抵抗運動、みたいないいっぷりになっています。

(2)「異質なもの」(と感知される)を排除するのではなく、伝統的なバプテストの立場を認めさせた上での「神学的な解釈」として共存していくのかどうか、分離とか分裂に展開して行くのかどうか、が今後注意して見て行く必要があるようです。

 リック・パトリック牧師の説教後にサウスウェスタン・(南部)バプテスト神学校学長のペイジ・パターソンがしたコメント(「新カルヴィニズム」を奉ずる者たちはその立場の教派に移ればよい・・・みたいなニュアンスの発言が説教に抗議してチャペルを出て行った学生たちに対して向けられた、云々)については、後日パターソン学長が釈明と云うか説明している記事があります。


以上まだまだ正確なところはよく分からないのですが、一応レポートしておきます。 

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