2011年11月8日火曜日

聖書2題

先日、日系アメリカ人のアーティスト(絵画)マコト・フジムラが自身のツィッターであるブログ記事を推薦していた。
長老派の牧師がマコト・フジムラのアートを批評している記事で、結構フジムラのアートをよく理解している、と言うようなものだった。

Fractured Lightと題するその記事で、やはり美術に関心を寄せていたフランシス・シェーファーと比較しながらフジムラのアートに対する姿勢を「一般啓示」との関連で分析している。
The weakness in Schaeffer's view of art resides in his failure to appreciate the common grace gifts of the Spirit in common culture. A lack of faith is not the only ingredient in the creativity of unbelievers, although unbelief sometimes expresses itself in ugly and even reprehensible ways. True beauty may be created by the non-Christian artist or poet made in God's image. General revelation is no less God's revelation.
Like Schaeffer, Fujimura self-consciously reflects on art through the lens of his Christianity—as well he should. However, Fujimura also recognizes the brilliant insight of the artistry of his unbelieving Nihonga master Matazo Kayama-sensei (1927-2004), as well as many other modern western artists, like Mark Rothko.
一応フジムラのことは暫く前から気になっていた。
キリスト教信仰とアートを、いやアートを含めた文化を現代の混沌とした様相の中で積極的に交渉させようとしている大胆な構想力の持ち主だと注目している。

既にアーティストとしての地歩を築いている人であるからそれなりに有名な割には教会と言うかキリスト教側からはそれほど評価されていないような気がする。

ところでこのフジムラが欽定訳400年を記念したプロジェクトとして自分の抽象画を配した「四福音書」を刊行している。
the Four Holy-Gospels
日本での展示は、日本橋高島屋デパートで、12月21-27日まで開かれる予定である。
挿絵付きの聖書はこれまで常に写実画であったが、フジムラによって初めて抽象画、モダンアートによるものとなる、とサイトに説明されている。

聖書についての2題目はN.T.ライトによる新約聖書個人訳、The Kingdom New Testament、の出版だ。
今日アマゾンに注文していたのが届いた。

ライトは新約聖書27巻全部にEveryoneシリーズと言う一般読者向けの註解書を刊行していたのだがそれが全部終わり、まとめと言うかこのように個人訳を出したと言うわけだ。

ちょっと気になる箇所を拾って紹介して見よう(強調は筆者)。

ヨハネ1章1-2節
In the beginning was the Word. The Word was close beside God, and the Word was God. In the beginning, he was close beside God.
ヨハネ3章16節
This, you see, is how much God loved the world: enough to give his only, special son, so that everyone who believes in him should not be lost but should share in the life of God's new age.
ローマ人への手紙3章21-22節
But now, quite apart from the law (though the law and the prophets bore witness to it), God's covenant justice has been displayed. God's covenant justice comes into operation through the faithfulness of Jesus the Messiah, for the benefit of all who have faith.
ライトの著作に触れている人にとってはそれほど目新しいことはないかもしれないが、改めてこうして「新約聖書」として読んでみると結構味わい深い箇所が多いのではないかと期待している。

4 件のコメント:

  1. フジムラさんは今年の1月、シカゴでも展示会をなさいました。
    the Four Holy-Gospelsを刊行しているクロスウェイ本社が、シカゴ郊外にあるからだと思います。ウィートンとシカゴ大学でも講演をなさいました。
    私と夫はギャラリーでの展示会に行きましたが、実物の絵は大きくて、すばらしかったです。ただ、大盛況で、日本の満員電車並みのものすごい混雑で、ふつうなら、これだけ大きな絵なら、少し離れた場所から観たいじゃないですか、でもそれができず30センチくらいの至近距離から、うっかり絵に手をつかないよう気をつけながら鑑賞する、という感じでした。
    the Four Holy-Gospelsも、マコトさんにサインをしていただいて、購入しました。
    日本でも展示会があるのはよかったですね!
    ギャラリーに行ってきたときの私のブログ記事です。(マコトさんとの記念写真も!)

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  2. あと、NTライトも今、シカゴに来ているそうで、昨日ムーディー聖書学院とダウンタウンの長老派の教会で、講演なさったそうです。"Simply Jesus"と"The Kingdom New Testament"のプロモーションでアメリカ各地を回っているそうです。知ったのが昨日の夜だったので、行けなくて残念でした。

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  3. KoGf1様、
    初めて投稿します。
    引用された聖句の三番目は、ヨハネ3章21-22節ではなく、ローマ3章21-22節ではないでしょうか。

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  4. うさたろうさん、初コメントありがとうございます。
    ご指摘の通りです。コピペをして修正するのをうっかり忘れておりました。聖書の引用に安易な間違いをしてしまい申し訳ありません。早速改めさせて頂きました。

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