今回紹介するのはかなり若手の新約聖書学者(パウロ研究)で、最近教鞭を取る学校がセダービル大学からグランド・ラピッズ神学校に変わったばかりのティム・ゴンビス(Tim Gombis)です。
その変化を受けて新しく始められた(?)らしいのが、Faith Improvised、と言うブログです。
今年6月から始まったばかりです。
先ず簡単に彼の紹介から始めたいと思いますが、ネットで検索してみると、彼に関する記事や(ブロガー同士の)インタヴューは、殆んどこのシリーズに登場してきそうな方々ばかりで、一々取り上げると、それだけで延々と「英語圏ブログ紹介」になってしまうほどです。
まあ類は友を呼ぶと言うか、若手の新約学者たちの間は割合ネットで通じていると言う印象です。
と言うわけであえてソースのリンクを省略してつまみ食いしたことを簡単に羅列します。
①先ず現職は、
Grands Rapids Theological Seminary、の associate professor of New Testament、と言うことになります。新約学の分野で博士号を英国スコットランドのセント・アンドリュース大学から取得しました。指導教官はブルース・ロングネッカー教授(ガラテヤ書の註解で有名)でした。
②著書
「パウロ:迷っている読者たちのためのガイド」(Paul: A Guide for the Perplexed.)
「エペソ書のドラマ:神の勝利に参与する」(The Drama of Ephesians: Participating in the Triumph of God.)
筆者が彼のブログを読み出したのは7月からだと思います。第一印象は若い感覚の新約学者が出てきたな、バランスが取れてて、単なるアカデミックではなく、新約聖書の教えを研究するだけでなくそれを自分の現実(聖書学界やキリスト教界)に当てはめようとしている人、でした。
7月のブログ記事はキリスト教会内の対立、特に福音主義陣営内でのトライバリズム(党派傾向)がもたらす混乱状況に関する観察と聖書的適応が書かれています。
- Was Paul a Doctrinal Watchdog?(7/24)
- The Corinthianization of American Evangelicalism(7/24)
- Violence Against Those Nearest(7/24)
- Barbarism Begins At Home(7/28)
ティム・ゴンビスのこの一連の記事は新約聖書学の知見を動員しながらアメリカ福音主義の党派対立現象に警鐘を鳴らしているものだと言えます。
(四つ目の記事には筆者もコメントを書き込みました。)
最後に「入門編」として、彼が「クリスチャニティー・トゥデー」誌に寄稿した論文のリンクを挙げておきます。
The Paul We Think We Know
0 件のコメント:
コメントを投稿