2011年10月17日月曜日

牧師と副業

「ミニストリー」と言うキリスト教界の雑誌がある。
最近始まったもので筆者が閲覧している日本語圏のキリスト教・牧師のブログでも時々内容が取り上げられている。
なかなかの評判である。

筆者と言えば、いわゆるキリスト教界の新聞・雑誌類は何一つ購読していない。
ネットで手に入る情報で間に合っている感じである。

「ミニストリー」誌最新号の特集は「ボクシたちのリアルⅡ 現代牧師白書―生活編」だそうである。ちょっと面白そう。

対談では上田紀行氏と牧師でホームレス支援をやっているらしい奥田知志氏が何やら色んな牧師たちの面白い話をしているらしい。上田氏がツィッターで3つもツイートしている。
雑誌「Ministry」が届いたら、表紙がワタシで驚いた!「次世代の教会をゲンキにする応援マガジン」、つまりキリスト教の雑誌で、表紙を飾るとは!

雑誌「Ministry」、奥田知志 さんとの対談「3/11後の宗教界を斬る!!」は、自分で言うのも何だけど、必読。奥田さんの素晴らしい洞察力が爆発している!!経験と思索から生みだされる言葉。ぜひお読みください。 

雑誌「Ministry」特集「ボクシたちのリアル」もむちゃくちゃ面白い。牧師の給与の最多層は「200〜400万」(38%)とか、2割の牧師が副業を持っていて、トラック運転手の牧師もいたりとか。
上田紀行氏は文化人類学者で特に仏教に関心があるらしい。自身のホームページのプロファイルでは、
近年は、日本仏教の再生に向けての運動に取り組み、2003年より「仏教ルネッサンス塾」塾長をつとめ、宗派を超えた、若手僧侶のディスカッションの場である「ボーズ・ビー・アンビシャス」のアドバイザーでもある。
2004年に出版された『がんばれ仏教!』(NHKブックス)では、時代の苦悩に向かい合う寺や僧侶達を紹介、日本仏教の未来図を提示し、大きな反響を呼んだ。
とあった。なんか仏教の応援やっているみたいと思ったら、今度はキリスト教の応援もやっているみたいだ。要するに「(既成)宗教よ、元気にがんばれ」ってことかな。

ところで本題に戻って、「ミニストリー」誌の調査によると牧師の給与の最多層は「200〜400万」(38%)だそうである。
他は知らないので何とも言えないが「そんなに悪くないじゃん」と言う印象。
筆者の場合はこれより下。
この層の牧師たちは副業やらなくてもいいのかな。

2割の牧師が副業を持っている、とのことらしいが筆者もこの二割の人たちと同じで副業をやっている。
某所でシニア英会話の非常勤講師をやっている。

実は遊学から帰国後、副牧師時代からずーっと続けている。(最初は中学生のクラス、その後は成人会話と変化はしてきたが・・・。)
始めた理由は経済的な理由も無きにしも非ずだが、それよりも社会経験という面が強かった。
また副牧師なので時間的余裕を他のことに使えた、と言うこともあった。

筆者は父方から言うと「牧師二代目」だが、父が初めに牧師をしていた教団では副業などはご法度であった。
名前に「伝道団」とついていただけあり、伝道に専念し、信者数を増やし、彼らの献金で生活するのがセオリーとされていた。
伝道をおろそかにするような副業などとんでもない、というわけである。

聞いた話では信者の少ない教会を持つ牧師婦人で栄養失調のため亡くなった方がいたそうである。
同じ教団で筆者の祖父は教区長をしていたが、小さな教会で貧しい暮らしをしていた教会の牧師たちに食料の差し入れなどの支援をしていたらしい。

時代は変わり、今では牧師の副業に目くじらを立てるようなことはなくなった。
現在属している連合の教会の牧師たちも副業をやっている方は何人かいる。

「牧師と副業」と言うと「牧師が本業、本職」と言うことになるわけだが、筆者の感触では経済的にこの形が維持できるのはそれほど長くないのではないかと思う。
他に仕事をしながら「牧師」を半ばボランティア的に奉仕するような形が増えてくることもあり得るのではないか、と感じている。
そのような現在の教会の行く末にある面悲観的な予感を持っている。

さてそんな事態になったら筆者はどうしようか。
やはり何かアルバイトでもやるか。
趣味の木工では生活を成り立たせるのは難しいだろうから・・・などと真面目に考えるような時は果たして来るのだろうか。

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