たまに書いている「神学遍歴」であるが、暫く更新していないので、どこまで書いたやら・・・と繋ぐのに一苦労。
どうやらプリンストン神学校時代が終わって、GTUに入るところだ。
簡単な経緯は
先生の横顔(4)
先生の横顔(5)
で書いたが、いささか簡単すぎたようだ。
そもそも日本においてはGraduate Theological Unionと言っても知名度がないのでお話にならないかもしれないが、何と言ってもその魅力は同地域にある(当時)9の神学校(しかもカトリックもプロテスタントも合わせた)の集合体(コンソーシアム)というものだ。
それにプラス、Ph.Dはカリフォルニア大学バークリー校との提携によるプログラムとして運営されていたことだ。
GTU博士課程の学生は、一応所属校を決めることになっていたので、筆者はPacific School of Religionに籍を置いた。
今では大分こじんまりとしてしまったが、当時はまだ活躍していた(名の売れた)教授が複数いたのだが・・・。
ところで当時博士課程は8つの領域に分かれていて、それぞれの分野でPh.Dを出していたのだが、筆者はそのうちArea IVと呼ばれる、社会理論(と言っても内容的には宗教社会学が中心だが)と社会倫理の部門に入った。
マスターとの違いは、ドクターの学生は、半分は学生の身分だが、もう半分は部門のアカデミックな内容に積極的に関わることが求められていたことだった。
例えば、その頃の重大関心事は、Area IVの学問を束ねるような重要文献を確定する作業をしていた。
所謂何が古典的学術書で、何が必読書なのかを検討するわけだ。
筆者が入学した頃はこの重要文献確定作業の半ばのような状態だった。
その作業と関わるのが、コア・コースと呼ばれる「社会倫理」のセミナーだ。
キリスト教社会倫理(倫理学教説とも呼べるし、広くキリスト教社会・政治思想史とも呼べる内容)を歴史的に概観し、重要人物の著作を重点的に読破する、そう言う様なコースだ。
教員は二人いて、前期と後期と合わせて1年(だったか2年だったか)みっちりやるわけだ。
一人はDr. Drew Christiansen, S.J.
Jesuit School of Theology at Berkely (JSTB) であったが、現在はサンタクララ大学
と合併したようだ。
当時は助教くらいだったか、確かイェールで博士をやった人だったように記憶している。
もう一人は、こっちはちゃんと名前を覚えている、マーサ・ストーツ。確かまだシカゴ大学の博士課程で論文を書いているくらいではなかったか。
このコースは古典をみっちり読まされるので、留学生にはちときつかった。
アウグスチヌス、アクィナス、ダンテ、その前にはプラトンやアリストテレスも読んだろうか。
現在は二人とも大分出世したようだ。
ドルー・クリスチャンセンは、国際的な活躍もし、2014年にはジョージタウン大学に迎えられるようだ。
クリスチャンセン近況1
クリスチャンセン近況2
マーサ・ストーツ近況
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