少し制限がある中での文章ですので、ご寛容のほど。
さて今回取り上げるのは、本日、5月20日を持って閉鎖となる「聖書ブログ(Biblioblog)」です。
Near Emmaus(名称の由来は、ルカ24章の「エマオの旅人」から来ています。「近辺」というところも味噌ですが。)
ブライアン・ルポートが中心となって5年前から始めた「グループ・ブログ」が、本人が「余り興味を持てなくなった」と言う理由で閉鎖するそうです。
米国時間ではまだ暫くありますが、間もなく最後の記事がポストされて、閉鎖・整理に入るとのこと。
でも書き溜めた記事は整理されて今後も閲覧できるそうです。
さてブライアンは、まだ(新約聖書)学者ではありませんが、スコット・マクナイト、ニジェイ・グプタ、等、新約聖書学者でブログをやっている方々からも一目置かれる「情報通」です。
いち早く目ぼしい情報をアップしたり、書評を掲載したり(今はそれで忙しいようですが)、ネット界への貢献度はかなり高かったように思います。
そう言う意味では少々「バーナウト」気味になったのかもしれません。
別に浅田真央さんの「休養宣言」に時期を合わせたわけではないと思いますが・・・。
ブログ紹介(というより送別の辞でしょうか)ついでに、最近の記事を一本紹介。
最近「キリスト教神学」で言うと『キリスト論』が盛んです。
まだこのブログでは取上げていませんが、日本では『捏造された聖書』である程度名が知られたバート・アーマンの最近刊、How Jesus Became Godへの書評が福音派内からも幾つか出ています。
アーマンは元々は福音派の信仰から出発して、懐疑主義に辿りついた学者で、ルートは違いますが、『グノーシス福音書』の著者、ハーバードのイレイン・ページェルスと似た背景があります。
いずれにしても福音派内からはある種のバイアスがかかった批評(批判)的学者と見られています。
(しかしアカデミックな内容からは、バートン・マックなどとは一線を画す、それなりの実績を示していることでほどほどの尊敬も受けています。
N.T.ライトも2008年頃?だったかアーマンと討論しています。このリンク参照)
マイク・バードはいち早く反応し、How God Became Jesusを他の3人の学者たちの協力を得て出版しました。
筆者はバードは過剰にアーマンに反応しているな、との印象を持ちましたが、仲間内での書評は概ね好評のようでした。
しかしアーマンに対してアカデミックなレベルで公正ではない、と言う福音派内からのかなり厳しい批判的書評が「ストーリード・セオロジー」ブログ(未紹介)のJ・R・D・カークによって提出されました。(この記事)
と言うことでかなり遠回りになりましたが、「ニア・エマオ」ブログでもまたもう一本バード本批判の書評記事が出ています、と言うことです。
ダニエル・マクレラン(モルモンの背景の人かもしれません)が書いた記事です。
Bird, et.al, How God Became Jesus 書評、パート1
ゲスト・ポストとなっているので、ブライアンが要請したか、ダニエルの方が申し込んだか、・・・その辺のところはよく分かりませんが。(マクレラン本人のブログを見ると後者のようですね、多分。)
しかしまだ「パート1」なのに、閉鎖となってしまってマクレランさん残念でしたね。(余計なお世話ですね。)
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