教会の存続発展をはかるなら— こーろ (@k__r9) 2018年8月19日
先ずは一人一人の聖化だよね。
一人一人の聖化をもたらす最強のものは、何かといえば
聖体祭儀と告解だよね。
その聖体祭儀と告解の回数を縮小させて
他の福音宣教プロジェクトを立ち上げても
何の結果も出ないよ。
一にも二にも
聖体祭儀と告解の充実。これしかないよね。
既にご存知の方も多いと思うが、米国ペンシルバニア州大陪審の調査によって当地のカトリック教会の司教・司祭たちによる長年の児童・青少年性虐待が明るみに出た。(カトリック中央協議会)
その事態を受けてこのツイートになっている。
まだ日本語で読めるものではこのカトリック教会の一大不祥事(というような表現ではとても収まらない深刻なものに思われるが)の波紋がどの程度のものかは殆ど分からない。
しかし英語で検索すれば事態の深刻さは充分うかがい知れる。
この問題はローカルなものではなく、今後の展開ではおそらく全米各地にその波紋が広がり新たな報告や追及が続いて出てくると思われる。
問題は構造的であり、ヒエラルキー的教会政治構造・独身司祭制度に関わるため「膿を出す」とか「改革を継続する」ような認識で果たして済むのか予測するのが難しい。
かなりの迅速さで改革が進まないと信徒の脱会に歯止めがかからなくなる恐れは充分にあるだろう。
さて今回は「米国ペンシルバニア州大陪審調査報告」に関するものではないので、カトリック教会のことはそこまでにする。
(1)教会の聖化
このツイート主が指摘したポイントは的を射ている。
福音宣教プログラムが充実し、大勢教会に人が来ても、教会が罪にまみれたままなら「ざるで水を掬う」ようなものに違いない。
ホーリネス(聖化)は教会にとって本質的問題であり、いまや窮地に立つカトリック教会だけでなく、新興宗教然の多くのプロテスタントの教会でも苦難に喘いでいる問題である。
(2)「キリスト者の成長」を視野に入れたグループ形成
前回、小グループ指導者として、(1)(キリスト者の)召命、(2)柱となる活動についてヒントとなる聖書箇所を提示した。
詳細は置くが、伝道の困難な時代にあって既存の教団・教会が衰退している中、「次世代教会」が果たさなければならない役割はやはり「宣教(ミッション)」であると思う。単なる生き残りでは「継続の目的」として不十分と言わざるを得ない。
ただ「不振の時代」になってこそ注目が集まるのは「信徒による伝道」や「フラットな人間関係構築とネットワーク形成」、そしてそれを助ける「インターネット環境」であり、それらの要素をヒントにした「信徒指導者のための神学教育」のようなものを今このシリーズで少しずつ考えているわけだ。
最初にカトリック教会という歴史的にも世界的にも巨大な組織にとって、「聖化」の問題がいかに難しいかに注目した。しかし考え違いをしないようにしたい。
教会の歴史で腐敗した(母)教会から分離して新しいグループを形成すれば、その反省を生かして「聖化」の問題をクリアーできるかと言うと、そう簡単ではない。
「聖化」の問題は教会が「巨大」かどうか、「組織的・制度的」かどうか、「教会権威構造がヒエラルキー的」かどうかでは収まらないものであり、キリスト者であることの本質的なことに関わるものであることを肝に銘じておきたい。
ここでもやはり「召命」が問題を捉えるスタートラインだ。
ただ「聖化」を「道徳的純潔」の面だけで捉えると、「世からの分離」に拍車がかかり、「世に出て行く」宣教的姿勢が鈍る傾向がある。
たまたま筆者のフェイスブック友達が「音楽ジャンル」としてロック(特にヘビー・メタルのような)をどう考えるか、みたいな話題を挙げてそれに多くの方がコメントしていた。
悪魔崇拝やドラッグ・カルチャーのような悪影響から教会音楽を守るため排除した方がいいのか。
若者(に限らないかもしれないが)文化の中に入り、クリスチャン・ロックというメディアを作って行く事によって、福音を文化の内側から浸透させる方法もありうるのか。
そんな問題である。
この辺の問題は「聖俗二元論(永遠vs世俗=テンポラル/temporal)」という視点で長年考究されてきた問題で、それこそ教会史を貫くものであり、どっちを選ぶかといったような簡単に片付くものではない。
脱線してしまったが、「聖化」の問題はキリスト者の「召命の『完成』」に関わる問題であり、新約聖書の書簡が繰り返し具体的に取り上げている問題であることをまず認識しておきたいと思う。
ということで小グループ指導者の「神学教育」として、「宣教(アウトリーチ)」と「教会の聖化」は両輪として視野に入れて学ぶべきではなかろうか。
すこし欲張りだが「宣教」的視点から聖書を学ぶことや、「聖化」の視点から新約聖書書簡を学ぶ、みたいな焦点を絞ったコースがあってもいいのではないかと思う。
(続く)
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