2014年3月13日木曜日

(5)アダムの史実性、その後

大分前に
科学と人類の始祖アダムとイブ
アダムとイブの史実性の問題、追記
を書いたが、ここにきてまた関心を向けている。

先日、ゾンダーバン社のカウンターポイント・シリーズ(現下の様々な神学論争点を複数の著者間で議論させて、読者に『解釈の幅』を提示する)の中から「アダムの史実性」を取上げたものを購入した(キンドル)。リンク


まだ読み出してはいないのだが、Apologetics 315と言うサイトで簡単な書評が出ている。

実は面白いのは書評記事を書いたメリー・ルーさんの文章ではなく、コメント・セクションで紹介されている、ロン・チュンなる人物のまとめ方だ。

プリンストン神学校で博士論文を書いた、マレーシア出身の方のようだ。
とにかくコメントでは以下のようにチュン氏の見方がまとめられている。
Choong distinguishes between three Adams. The first is the initial homo sapien, who might be called the "biological Adam." Scripture might or might not speak to this individual depending on interpretation. The second is the first "'adam," who is the first individual depicted by the biblical term for person. The biblical term is much more than a biological category, so this would be the first individual endowed with spiritual awareness and in covenant relationship with God. The third Adam is the theological Adam, who is the biblical character that stands as our federal head and only receives minimal (yet significantly important) attention in Scripture.
どうもカウンター・ポイント・シリーズの著者たちより、少し「洗練の度」が進んでいるようだ。

とにかく先端科学が提供する情報を「聖書の権威」に立つ者たちがどう折り合いをつけるか、と言う問題だから、かなり追っかけっこの様相を呈しているように見える。

いち早く結論を出そうとするより、用語を発展させ整理しながら、「科学の記述」と「聖書の記述」との間にどのような橋を架けられるのか、皆でよく議論した方がいいと思う。

だから(読む前にこんなことを言うのもなんだが)このカウンター・ポイント・シリーズの本は、少し整理しただけ,程度に受け止めておいた方が良かろうと思う。

(筆者は特に理由もないのだが、「アダムとイブ」と併記することにしている。どうもこのトピックの場合殆んど「アダム」とされるのだが、この辺の神学的問題はどうなるのだろうか、と思ったりしている。)

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