2015年4月6日月曜日

(5)現代の英語圏神学者①、スタンレー・ハウアーワス余録

このシリーズのトップバッターに「スタンレー・ハウアーワス」を選んだら、MH氏から以下のようなコメントとリクエストをいただいた。
ハウアーワス教授とペアで語られることが多いヨーダー先生、また、ハウアーワス教授・ヨーダー・ブルッゲマンの3しゃにかんするTaka牧師の整理が聞きたかったりして。

と言うことでどこまでできるかやってみましょう。

先ずは情報の少ない「ウォルター・ブルッゲマン(あるいはブリュッゲマン)」から・・・。


「ウォルター・ブルッゲマン」で記憶の糸を辿ると、アズベリー神学校時代のレイマン(Fred. D. Layman)教授の「聖書神学」クラス付近の記憶領域に入る。

神学遍歴⑤で『中間時代の神学』クラスについて書いたが、教授の名前は書いていなかった。
恐らくその時点でも忘れていたのだろう。

今回この件で名前を思い出そうとして一苦労した。レイマンを最初Lehmanで検索したのだが辿りつかなかった。

しょうがないので「こう言う機会だから、旧い講義ノートでも探してみてみよう」とあっちこっちひっくり返したら、何とか見つかりました。

『中間時代の神学』で書いたように、その頃の記憶では何と言っても「James Muilenburg」の印象が強かったようです。

(と、この時点ではまだ繋がっていないのですが、実はJames Muilenburgはウォルター・ブルッゲマンの師匠なのです。後ほど紹介。)

BT605: OT Theologyクラスでは、レイマン教授が指定した専門雑誌等論文から選んで、「梗概(シノプシス)」を書く、と言う課題があり筆者が選んだ中に、ブルッゲマンもマイレンバーグも見つかりました。
Walter Brueggemann, "The Kerygma of Deuteronomic Historian." Interpretation, vol. 22, no. 4, pp.387-402.
James Muilenberg, "Imago Dei." The Review of Religion, vol. 2, no. 4, pp.392-406.


さて、アズベリー時代に筆者はウォルター・ブルッゲマンをどう評価していたのか・・・。

簡単ですが、「まだレーダーの外の方」だったように思います。

かと言って無視していたわけではありません。
恐らくこの時期にThe Prophetic Imagination (1978年のペーパーバック初版)を購入していますから、それなりにその後の活躍を予感していたのかもしれません。

ヨーダーのThe Politics of Jesus (1979年のペーパーバック第6版)もこの頃買ったと思われますが、ヨーダーの方が「どう整理していいのか困る」と言う点では一枚上手だったと思います。



※せっかくですので、お世話になったレイマン教授のネットから入手可能な論文を紹介しておきます。


ウォルター・ブルッゲマンはNYのユニオン神学校で神学博士を修めますが、その指導にあたったのがジェームズ・マイレンバーグ教授でした。

なかなかの名物教授だったようで、アメリカの最も著名なキリスト者著作家の一人、フレデリック・ビークナー(Frederick Buechner)が「満杯の教室でまるで旧約聖書の世界がそこに出現したかのように“演じる”マイレンバーグ教授がいた」頃のことを回想しています。


※(興味のある方に)ブルッゲマンがビークナーをインタヴューしている動画


どうやらヨーダーのことを続けて書くには長い記事になってしまいましたので、「続編」で取り上げることにいたします。

1 件のコメント:

  1. ありがとうございます。じぃ~~~~ん。

    なるほど、ブルッゲマンさんは、レーダーの探索範囲のギリギリのところを・・・

    ジョン・H・ヨーダーは暴れん坊(いや、いろんな意味で)

    ありがとうございます。続編楽しみにしております。感謝。

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