昨日のポストでは「イマージェント」と呼ばれる20~30代キリスト者のことを簡単に紹介した。
今日はアメリカ新世代のキリスト教指導者の一人と目されるゲイブ・ライオンズ(Gabe Lyons)を通してアメリカのキリスト教の変容を見てみようと思う。
このブログでも何回か紹介したことのある「はちことぼぼるの日記」にも登場した
「聖書の無誤性や権威」の問題を扱った動画
に、ティム・ケラー、アリスター・マグラス、ブライアン・マクラーレン等に討論させていた司会者がゲイブ・ライオンズである。
つまり「Q」の創設者でもある。(上の動画はQ・トークス)
一般メディアでも現代キリスト教青年層の意見を代表する一人としてインタヴューされている。
さて彼はスコット・マクナイトの Jesus Creed で 近刊されるThe Next Christiansとともに紹介されている。Jesus Creed, 2010/10/01
彼の関心の中心にあるのは、「アメリカキリスト教が文化的にどれだけ否定的に見られているか」と言うパーセプションの問題と、そのように見られているキリスト教が、次世代へ向けてどのように変革されるべきか、と言う問題提示にあると思う。
共著の「アンクリスチャン(UnChristian)」 では、次のような興味深い調査結果を得ている。
「ノンクリスチャン若年層(16-29才)の否定的キリスト教イメージ」
・反同性愛・・・91%
・非難的・・・87%
・偽善的・・・85%
・内向的(周囲の変化から取り残されている)・・・78%
・政治に入りすぎ・・・75%
・布教に熱心(無遠慮・無思慮)・・・70%
と言うわけで、今の(アメリカ)キリスト教は若・青年層に対し「イメージ問題」を抱えている、と言う結果が出ている、と言うのである。「キリスト教に対する否定的イメージ問題」
昨日のポストで紹介したレイチェル・エバンスが信仰から一時ドロップアウトしたのもこれらのイメージ問題とかなり重なる。
これに対してゲーブはどんなキリスト教を提示するのか。
(筆者がこのポストを書いている時点で、先に掲げたジーザス・クリードの記事はサーバー・ジャムでアクセス不能。記憶で以下をまとめる。関心ある方はアクセスして内容を確認してください。)
基本的には「古い(前世代の)キリスト教」から脱皮して、新しい現在の文化や問題にただ反対するのではなく、より豊かな福音の理解を持って、文化の中に入っていって内在的に諸問題と取り組む姿勢を打ち出している。
そのアプローチを文化の「リストアラー(回復者・修復者)」と呼び、「分離主義」や「(もう一つは失念)」と区別している。
ちなみに、この「リストアラー」アプローチは、筆者も参加している「キリスト教世界観ネットワーク」と問題意識や方向性が似ていると感じた。
さて昨日・今日と「現代アメリカキリスト教の文化的変容」をレポートしてきたが、特に世代間での対応の相違が象徴的であるような気がする。
儒教的文化の濃い日本において、「明日の日本キリスト教」を構想し、変革に向けて着手することの出来る年代層はどの辺なのであろう。
いや、問題は年代層ではなく、誰が文化的・時代的に「現状をより正確に把握」し、それを「問題」として提示できるか、と言うことではなかろうか。
(※少し内容がまとまらず、簡単なレポートだけになってしまいました。論じ切れず失礼しました。ご容赦を。)
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