2010年10月18日月曜日

賛美歌 旧新

当教会で使用している讃美歌は「インマヌエル賛美歌」と言う。

所謂「賛美歌」と、もう一つ時代の新しい「リヴァイヴァル聖歌」が一緒になったものである。

一昨年、「そろそろ新しい賛美歌を・・・」と言うことで、二つの賛美歌を候補にして、一年かけて選定しようとした。
結論は、現行の「インマヌエル賛美歌」に落ち着いた。

讃美歌を選ぶのは難しい。
教会によっては、プレイズ系など最近の賛美歌を多く取り入れている教会も多くあろう。
当教会も40年くらい前は「友よ歌おう」(その時代の空気を知っている人は読者の中にどれほどいるであろうか・・・)を盛んに使ったし、その後はミクタムのプレイズなどもつい最近まで歌っていた。

「新しい賛美歌」候補に上げた『賛美歌21』も『新聖歌』も、従来の賛美歌に最近のプレイズ系などを補充している。
やはり「歌は世につれ、世は歌につれ」みたいなところがあるのだろう。

先日も、この「大和郷にある教会」ブログを度々取り上げてくださる「一キリスト者からのメッセージ」ブログの「かわむかい」さんが、当ブログポスト「教会のヴィジョン(続)」に関連して、「ヴィジョンをめぐるもろもろ」と題して、古い賛美歌、Be Thou My Visionを紹介しておられた。

この賛美歌、実は筆者が好きなものの一つである。
ところがこの賛美歌が「インマヌエル賛美歌」には見当たらない。

公用賛美歌は個人の好き好みで選ぶわけには行かないので、結局新旧色々取り混ぜながら、なるべく誰にでも親しまれるように讃美歌を選んでいるのであろう。
そそれはそれで良いと思うし、致し方のないことである。
ただどうしても、この賛美歌、あの賛美歌が、こっちには入っていて、別の方には入っていない、ということになる。
痛し痒しである。いっそのことその教会でよく歌う讃美歌集を作ってしまえばよいのかもしれないが、著作権問題などで難しそう。
そのうちこの問題がクリアされれば、オンデマンドで個々の教会用にカスタマイズされた讃美歌集が出来るようにならないかなー。

さて、Be Thou My Visionに戻ろう。
KJV風英語、と表現されておられたが、手元にある「賛美歌21」では、8世紀アイルランド賛美歌の英訳詩が、さらに邦訳されて「ヴィジョン」は「のぞみ」になっている。
いや、筆者が今回書いているのは「ヴィジョン」についてではない。
このような古い賛美歌が現行の讃美歌集から少なくなっていかないようにしてもらえたらなー、ということである。

クリスチャン人生も中年になってみて、最もしっくりいく賛美歌は、筆者の場合は古い賛美歌なのである。
例えば、グリゴリオ賛美「父の神よ夜は去りて」とか。

シンプルなメロディーと「私の証、感動的体験」みたいなものを前面に押し出さない、平板、平凡、日常的な時の流れの中で紡がれる「賛美の詩」が歌詞になっている。そのような賛美歌が心に染み入る感じがするのだ。

多分「中世」的なキリスト者生活(修道的、霊的)に対し、親近感を感じるようになっているからなのかもしれない。

だからと言って「中世キリスト教」がどのようなものであったかを良く知った上でのことではなく、ただ漠然とその時代の生活のリズムに染み込んだキリスト教が、イメージとして憧憬されるのであろう。

4 件のコメント:

  1. ミーちゃんはーちゃん AKA かわむかい でございます。

    拙ブログの記事をお取り上げいただき、ありがとうございました。先生もBe Thou My Visionがお好きとのこと、書いてみた買いがありました。実は、私もこの微妙な節回しが結構気に入っています。You Tubeでは、オリジナルの古アイルランド語バージョンがあったように記憶しています。

    Visionを「まぼろし」と訳したバージョンは中田羽後訳だったと思います。ただ、わが子に聞いてみると、今の中高生には、歌詞解説付きでないと、中田羽後訳では、意味がわからないようです。「まぶねのなかに」も、聞いただけではすぐには意味がわからない、ということだそうです。

    私も、「友よ歌おう」を1975年ごろ知ったものでございます。それまで、こどもさんびか、救いの聖歌集(絵が時におどろおどろしいバージョン)しか知らなかった中学生からすれば、なんともショッキングな讃美歌集でした。

    最近、著作権がうるさく、讃美歌や聖書だけの引用でも、当然とはいえ気にしなければいけないことが増え、うっとうしいなぁ、と思います。みなさん、パブリックドメインを宣言してくれないかなぁ、と思うことが増えました。オンデマンド讃美歌集、あるといいですね。本当に。

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  2. わざわざコメントありがとうございます。
    そうですか、「友よ歌おう」世代でもあるのですね。
    賛美歌の歌詞は、確かに「分かる」ことも大切だと思いますが、詩的な音韻的な部分で口語に訳して味が変ることがあるかなーと思っています。
    次代の人たちのことも考えなければなりませんが、文語の歌詞をやたらに口語に「変換」するのもちょと惜しい気がします。年齢のせいかなー・・・。

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  3. うわ・・イ讚美歌をお使い頂いておりましたか・・ありがとうございます!
    業務的略語は「クロ」でございます(白も赤もあったのですが、現在はクロのみなのでございます)・・ってどうでもよい話でごめんなさい・汗

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  4. あれっ鹿たんからこのブログにコメントいただくの初めてじゃなかったっけ。
    そうですか「クロ」なのかどうなのか分かりませんが、今も使っております。
    備え付けのも大分痛んできたのでそろそろ買い換えなければなー、と時に思う今日この頃であります。

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