事前に大した宣伝もしなかったし、色々な事情で少ない来会者だった。
“教会の文化祭”のような感じでやっているのだが、如何せん会員数の少ない教会ゆえ展示物の点数は限られる。
でもなかなかの趣味や芸の域に達している人たちもいるので、ブログでご紹介しよう。
①俳句
松岡みどりさんは、舞台俳優としてのキャリアと共に俳句も作り、NHK・BSの俳句の番組に出演されたこともある方。
今回は「橋本シャーンの絵が載せられた俳句五句と、別に一句を展示された。
ここでは俳句だけご紹介。
客席の暗きへ台詞放ち冬はじまる②写真
五十路なる二枚目役者冬帽子
稽古果て寒夜についてくる台詞
芝居はね凍て星の役貰はむか
冬北斗朗読の声鋼なす
磔刑の像の腰布寒夜かな
T兄は多芸な方だが、一番(?)熱が入っているのは「鉄道写真」、所謂「撮り鉄」のベテラン。
特に蒸気機関車の写真を撮るため世界のあちこちを回っている。
今回はルーマニアの鉄道と農村風景、八枚の写真を展示いただいた。
(ライトに反射して分かりにくいが・・・。)
③書
I兄は書道が得意な方。旧会堂時代、講壇の後に年間標語聖句を掲げていた時はその聖句を書していた。
今回はI兄が教科書で学んだと言う八木重吉の詩と、当教会の「朗読セミナー」で用いた金子みすずの「積もった雪」を展示された。
ここでは詩の内容だけ紹介する。
八木重吉「皎々とのぼつてゆきたい」
それが ことによくすみわたつた日であるならば金子みすず「積もつた雪」「露」
そして君のこころが あまりにもつよく
説きがたく 消しがたく かなしさにうづく日なら
君は この阪路《さかみち》をいつまでものぼりつめて
あの丘よりも もつともつとたかく
皎々と のぼつてゆきたいとは おもわないか
上の雪
さむかろな。
つめたい月がさしてゐて。
下の雪
重かろな。
何百人ものせてゐて。
中の雪
さみしかろな。
空も地面《ぢべた》も見えないで。
誰にもいわずにおきましょう
朝のお庭のすみっこで
花がほろりと泣いたこと
もしも噂がひろがって
蜂のお耳にはいったら
わるいことでもしたように
蜜をかえしに行くでしょう
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