2010年11月12日金曜日

アートな教会

先日、11月3日文化の日は「オープンチャーチ」だった。
事前に大した宣伝もしなかったし、色々な事情で少ない来会者だった。

“教会の文化祭”のような感じでやっているのだが、如何せん会員数の少ない教会ゆえ展示物の点数は限られる。
でもなかなかの趣味や芸の域に達している人たちもいるので、ブログでご紹介しよう。

①俳句
松岡みどりさんは、舞台俳優としてのキャリアと共に俳句も作り、NHK・BSの俳句の番組に出演されたこともある方。
今回は「橋本シャーンの絵が載せられた俳句五句と、別に一句を展示された。
ここでは俳句だけご紹介。
客席の暗きへ台詞放ち冬はじまる
五十路なる二枚目役者冬帽子
稽古果て寒夜についてくる台詞
芝居はね凍て星の役貰はむか
冬北斗朗読の声鋼なす

磔刑の像の腰布寒夜かな
②写真
T兄は多芸な方だが、一番(?)熱が入っているのは「鉄道写真」、所謂「撮り鉄」のベテラン。
特に蒸気機関車の写真を撮るため世界のあちこちを回っている。
今回はルーマニアの鉄道と農村風景、八枚の写真を展示いただいた。
(ライトに反射して分かりにくいが・・・。)









③書
I兄は書道が得意な方。旧会堂時代、講壇の後に年間標語聖句を掲げていた時はその聖句を書していた。
今回はI兄が教科書で学んだと言う八木重吉の詩と、当教会の「朗読セミナー」で用いた金子みすずの「積もった雪」を展示された。
ここでは詩の内容だけ紹介する。

八木重吉「皎々とのぼつてゆきたい」
それが ことによくすみわたつた日であるならば
そして君のこころが あまりにもつよく
説きがたく 消しがたく かなしさにうづく日なら
君は この阪路《さかみち》をいつまでものぼりつめて
あの丘よりも もつともつとたかく
皎々と のぼつてゆきたいとは おもわないか
金子みすず「積もつた雪」「露」
上の雪
さむかろな。
つめたい月がさしてゐて。
下の雪
重かろな。
何百人ものせてゐて。
中の雪
さみしかろな。
空も地面《ぢべた》も見えないで。

誰にもいわずにおきましょう
朝のお庭のすみっこで
花がほろりと泣いたこと
もしも噂がひろがって
蜂のお耳にはいったら
わるいことでもしたように
蜜をかえしに行くでしょう

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