2013年7月4日木曜日

(3)福音派のパラダイム・シフト④

難易度ランキング」導入後2番目の記事です。

引き続き、ゴードン・T・スミスの論文、 The New Conversion: Why We 'Become Christians' Differently Today から要約・抄訳します。

(3)他の神学的伝統との相互受粉効果

福音主義に立つ神学者たちが異なる神学的伝統や立場に立つ神学者たちと、積極的かつ批判的に対話するようになってきた。
それによって「回心」、「救済」理解の幅が格段に広がった。

そのような変化をもたらすことに影響の大きかった神学者たち:
正教会・・・アレクサンダー・シュミーマン(Alexander Schmemmann のスペルはAlexander Schmemannの間違い。)、ジョン・ジズーラス
ローマ・カトリック・・・イブ・コンガー、カール・ラーナー、ハンス・ウルス・バルタザール、バーナード・ロナーガン、バーナード・ハーリング、ローズマリー・ホウトン(Rosemary Haughton
プロテスタント主流派・・・カール・バルト、ディートリッヒ・ボンヘッファー、ジョージ・リンドベック、他多数


(4)グローバル化とカリスマ派の伸張

福音主義は今やグローバル化し、マジョリティーは西洋外世界で占められている。
その中でも20世紀に起こったペンテコステ派/カリスマ派運動から派生したグループが顕著である。

クラーク・ピノックのようなカリスマ派に理解のある神学者は、聖霊の働きを重視するグループの活躍は、回心理解の再考とともに教会のいのちと宣教理解にも大きく関わってくると指摘する。

福音主義のグローバルな広がりによって、回心体験は社会的、経済的、エコロジー的問題とも関連されるようになった。「真正な回心体験」を目指す聖書神学は今やこれらの要素と取り組まざるを得ない。

回心体験は、単に個人的で主観的なものに終始せず、平和や正義の問題、貧困問題など社会と具体的に関わる文脈でも表現されなければならない。

※以上。個人的所見は最終回に譲るが、(3)で挙がった神学者の名前は殆んどは著名だが一部はまだ良く紹介されているとは言えない。

名前を列挙されるだけでは、彼らの神学のどこが「回心」と「救済」理解再考に関わってくるのかはよく分からない。


  

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